Twitterで以前ご報告したのですが、実は今年の6月をもって勤務していた病院を退職して、7月からは入退院支援業務(現在は主に転院調整領域)の負担軽減・効率化をサポートするクラウドサービス「CAREBOOK」を運営する株式会社3Sunnyで働いております。
【ご報告】実は今月末をもって現在の病院を退職し、7月から入退院支援業務の負担軽減・効率化をサポートするクラウドサービス「CAREBOOK」を運営する株式会社3Sunnyで働くことになりました。みなさま、引き続きよろしくお願いします!https://t.co/nNcotMamSb
— 病院で働く事務職員 (@medical_admini) 2021年6月29日
これまで新卒から勤めていた病院では8年間で3回の異動を経験させてもらい、現場(医事課)と管理部門(経営企画、医療の質向上・改善など)のそれぞれの仕事をバランスよくやらせてもらえました。また、最後の二年はいちスタッフとしてでなく、部署のマネジメントも担当させてもらう機会をいただき、病院事務としてはかなり恵まれたキャリアを与えてもらっていたと自分でも思っています。
今回は、そんな中での転職でした。なぜ自分がこのタイミングで転職を決意したのか、転職先で関わることになるCAREBOOKというサービスはどういったものなのか、を書いていきたいと思います。
転職をすることにした理由
1.「ビジネスマン」としての成長経験を積みたかった
まずは一つ目に、「個人のビジネスマンとしてのスキルをレベルアップさせていきたかった」ということがありました。
新卒で病院事務職として入職して8年が経ち、まだまだ勉強の日々ですが、病院経営・運営のことはだいぶ理解できてきたように思っています。また、必要な院内調整や個人タスクは一人前以上に出来るようになったという自負もありました。
一方で、「病院事務」というくくりを外して一人のビジネスマンとして自分を見た時に、この先30~40年の社会人生活を考えると、病院業界以外の経験も積んでいきたいなと感じ始めていました。病院業界においても、他病院で活躍されている事務職は民間企業出身の方も多く、またこれからは外部企業の力を入れながら病院経営をしていく時代だと自分自身が考える中で、外のビジネスの世界を知る機会をどこかで持っておきたいと、ここ1~2年ずっと考えていました。
転職先では、ベンチャー企業の立場から事業を成長させるための営業・広報活動、新規事業への関わりなどなど、これまで経験したことのない様々な仕事に関わる機会があると感じました。またIT業界に身を置くと考えれば、そこで身に付く新しい視点や知見もあるはずです。これからの社会人生活を考えても、この年代で色々な仕事や業界を経験することは自分にとって確実にプラスになると思ったことが、転職したひとつ目の理由です。
2.医療業界をより広く・見たかった
私はこれまで新卒から都市部の基幹急性期病院に勤めてきましたが、皆さんもよくご存じの通り急性期病院だけでは医療は回りません。
「前方連携」と呼ばれる病院と診療所の連携や、「後方連携」と呼ばれる急性期病院から回復期・療養型・地域包括ケアなどの病院への転院、また在宅領域では訪問診療・看護・リハビリ、その他介護施設への入居まで、既にひとつの医療圏内で患者を診る時代になっています。
転職する3Sunnyが開発・運営している「CAREBOOK」は、医療・介護施設間での情報連携の効率化を図ることのできるクラウドサービスです。下図はCAREBOOKが対象としていくサービス領域ですが、現在では病病連携を主軸に、一部エリアでは訪問看護や介護施設との連携も取れるような形での展開を行っています。
CAREBOOKの事業に関わることを通じて、患者さんの流れがどのようになっているのか、また各医療機関や介護施設の連携体制、そして地域行政とのつながりまでを、各医療圏単位で見ていくことのできる機会があるはずだと感じました。
今後の医療業界を正しく理解し見極めていくうえで、医療連携という業界にとって非常に重要な業務を、外部企業としてですが当事者としても関わり、理解していくことに魅力を感じたのが、二つ目の理由です。
3.医療・介護業界のIT化・生産性向上に挑戦したい
最後に、結局ここが一番だったのですが、「3Sunnyの提供するサービスの事業内容に共感した」という話です。
CAREBOOKのサービスは、一言でいうと「これまで電話やFAXで行っていた転院調整をWeb中心でできるようにするもの」です。私自身も、病院の現場で働く中で「時間も手間もかかるこのコミュニケーション方法ってなんとかならないのか…」というのはずっと思っていたことでした。
これまでの電話やFAX中心の連絡手段がWebベースに置き換わっていくことにより、医療機関間での情報共有にかかる時間の減少や部署内の業務効率化が可能になるはずです。そしてそれが、各病院の医療者がより本質的な仕事に集中できる環境づくりにつながるというCAREBOOKが持つストーリーは、病院の中で働いてきた自分自身にとって非常に共感できるものでした。
このようなITを用いた生産性向上、流行りの言葉で言えば「デジタルトランスフォーメーション(DX)」は、医療介護業界でも必ず訪れる未来だと思っています。
医療連携分野においてそれを実現するのが、このCAREBOOKが提供するようなクラウド型のコミュニケーションツールなのか、電子カルテのベンダー間で協力して電子カルテを共通して閲覧できるような仕組みの構築なのか、はたまた行政主導で各地域内での医療連携システムになるのか。正直未来がどうなるかわかりませんが、時代の流れに沿った、今後必要とされるはずの仕組みづくりに携わってみたいという思いが、転職をした3つ目の理由です。
転職して3ヶ月が経ちましたが…
周りの社員の方からのサポートにも恵まれ、おかげさまで楽しく働けております!
転職の目的として考えていた「ビジネスマンとしての成長経験」「病院業界への広い視野・理解の獲得」「医療・介護業界のIT化・生産性向上に挑戦」も、仕事を通じて日々か関わることができていると感じています。自分が入社を決めてから、CAREBOOKの導入病院数も大幅に増えてきており、会社としても1日単位で大きくなっているような実感があります。(この辺りの話は、またブログでもちょこちょこ書いていこうと思いますので、別の機会に…)
私個人の考えですが、病院内の職員と、病院外の企業が手を取り合って現場をよくしていくことが、今後の病院業界のあるべき姿だと思っています。もちろん、病院の中でのキャリア形成にも相変わらず興味は持ち続けていますし、病院は中からでしか変えられないとは思っています。新卒のゼロの状態から育ててもらった病院の皆様には本当に感謝していますが、今は病院の外から医療業界を良くする仕事にチャレンジしたいなと思っています。
医療業界をより良くできるよう、これからも頑張っていきたいなと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします!
*CAREBOOKのことをもっと詳しく知りたい!という方はこちらのページからどうぞ。