病院事務がビジネススキルを学ぶためのおすすめ書籍10冊(新人~若手向け)

先日の記事で、「病院経営を知るためのおすすめ書籍5冊」をご紹介しました。

www.medical-administrate.org

ただ病院事務は、病院のことを知ると同時に、いわゆる「ビジネススキル」を身に付けることが仕事の上でとても大切だと思っています。

今回は、

・文章の書き方

・ものごとの捉え方

ExcelPowerpointの使い方

・お金の流れ

・社会人としての心構え

に関連して、おススメできる書籍をご紹介したいと思います。 

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文章の書き方

わかりやすい文章を書く技術

まずは、メールや議事録で正しく・分かりやすい文章を書けるようになっておきましょう。

会議でのファシリテーションやプレゼン、エクセルやパワーポイントを駆使した資料作成も将来的には大事になってきますが、まずは「聞いたことを正しく・分かりやすく書いて、上司に報告出来ること」がとても大切です。

1年目の時に「○○さんのメール、何が言いたいか良く分からないよ」と上司や先輩に言われ、とりあえず買ってみたのがこの本です。

・一文はの目安となる文字数量

・結論を最初に言うか、最後に言うか

・文章の構成方法

 などなど、メールや議事録にそのまま応用できる内容が多くとても参考になりました。

筆者の樋口さんは受験小論文指導の第一人者的存在らしく、当たり前ですが文章の書き方をテーマにした本ですので、とても読みやすいです。

ロジカルな話をしてくる部下を嫌う上司は一定数いるのも事実ですが笑、文章を正しく・分かりやすく書ける部下を嫌う上司はいませんので、新人にまず読んでほしい本としてこちらを紹介しました。

わかりやすい文章を書く技術 (フォレスト2545新書)

ものごとの捉え方

続いては社会人としてのものごとの捉え方。

コンサルタントになった社会人が身に付けるスキルで有名な「論理思考」「仮説思考」的なジャンルの話です。

論点思考

「何を問題に設定すべきか?」をテーマにした本。おそらく大学時代にはあまり考えたことのないテーマだと思いますが、社会人では大切な概念なので、これらに関するジャンルは1冊くらいは読んでおいて損はないと思います。

 以下は、筆者前書きより抜粋。私も意識していますがなかなか難しい…。

ビジネスにおいて本当に大事なことは、やらないことを決めることだ。企業は数え切れないほど多くの問題を抱えていて、それらをすべて解決しようと思っても、時間もなければ人も足りない。仕事には期限がある。こなすことのできる工数も限られている。その中で解くべき問題を設定し、選択し、それに取り組み、成果をあげなければならない。成果をあげるには真の問題を選びとることが大切だ。

(中略)論点を設定することにより、考えるべきことが絞られ、問題解決のスピードは上がり、解決策を実行したときの効果も高くなる。成果を出すには、「正しい答え」でなく、「正しい問い」「解くべき問題」=論点が重要となる。「間違った問い・問題」に取り組むことは大いなる「時間のムダ」であるという。

論点思考

仮説思考

時間があれば論点思考とセットで読んでおくとよい1冊。

「仮説思考」と言うと難しそうですが、要は「あなたはどう考えますか?」という話です。

「あなたはどう考えますか?」はとても奥が深い概念で、この意識をもって上司や先輩と話したりすることで1年間でも他の新入職員とは大きな差が付くと思います。

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

イシューから始めよ

こちらはかなり有名な本だと思います。

「イシュー」は論点のことで、論点思考と仮説思考がセットになった1冊。読みやすい本ですがとても奥深い内容なので、上記の2冊とセットで読むことを個人的にはおススメしてます。

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」

 

ちなみに個人的なスキルの身に着け方の順序としては、

➀問題点の設定を正しく行うこと

②仮説を立てることに慣れること

③相手へコミュニケーションしてそれを伝えること

かなと思っています。

若手のうちからすべて一人でやらされることもなかなか無いと思いますが、興味がある方や、病院のプロジェクトに加わることになった際はいずれもとても大切なスキルになってきます。早いうちから読んでおき、何となくでも頭で理解しておいた方がいい領域です。

資料の作成(ExcelPowerPoint

分かりやすい文章が書けて、問題設定の勘所も悪くない新入職員には、早々にエクセルやパワーポイントを用いたリサーチやプレゼンテーションの機会が回ってくるかもしれません。

ちなみに、エクセルやパワーポイントの操作技術向上は、本を読むというよりも

➀とにかく触って、操作になれる

②疑問点を自分でGoogleで調べて解決する

③上司や先輩にとりあえずマスターしといたほうがいい関数を聞く

この繰り返しかなぁと思っています。個人的に、病院事務であればExcelの基本関数が使えれば仕事で必要な分析は十分できると思っています。

外資投資銀行のエクセル仕事術

エクセルは分析ツールだけでなく、プレゼンのツールでもあるということを教えてくれる1冊。

見やすいExcelを作っておくだけで、自分だけでなく周囲の生産性も引き上げることが出来るので、読んでおくと周りに差が付くこと間違いないです!

ビジネスエリートの「これはすごい!」を集めた 外資系投資銀行のエクセル仕事術---数字力が一気に高まる基本スキル

外資系コンサルのスライド作成術

こちらはスライド作成に関する本。

PowerPointの使い方というよりも、1スライドをどのように作りこむかという内容です。パワポ初心者にはハードルが高いかもですが、スライドづくりの教科書として目を通しても損はしないかと思います。

外資系コンサルのスライド作成術―図解表現23のテクニック

お金の流れを知る

簿記3級のテキスト・問題集

会社で働く中での、社内のお金の流れをどう理解するか?

世の中にある解説本はいろいろとありますが、資格勉強もかねて簿記3級を学ぶのが一番良いのではないかと思っています。

スッキリわかる 日商簿記3級 第11版 [テキスト&問題集] (スッキリわかるシリーズ)

合格するための過去問題集 日商簿記3級 '20年6月検定対策 (よくわかる簿記シリーズ)

・患者が窓口で支払っていかなかった自己負担金はどのような扱いになるのか?

・月に一度、卸業者にまとめて支払っている診療材料費の扱いは?

・長期の設備投資にかかるお金は年度単位ではどのような扱いになっているか?

などは、簿記3級を勉強すれば十分理解できます。

興味を持てた方は2級に進んでみましょう。原価計算の話も理解できるのでより深くお金の流れを理解できます。(結構難しく、私はまだまだ勉強中ですが…) 

日経新聞を読む(番外編)

書籍のおすすめではないですが、通勤の間の時間に一部だけでも、日経新聞読んでみましょう。

www.nikkei.com

タブレットを持っている方は、紙面で読めるのでかさばらずおススメです。

結構医療系のニュースも多く出ていたり、「病院の実力」的な特集も組まれているので、日経に出てる話題くらいはフォローしておいた方がいいですよ。

社会人としての心構え

最後が、社会人としての心構えやマインド的な部分。いわゆる自己啓発本のジャンルです。

自己啓発本は読み過ぎると頭でっかちになりがちなのであんまり好きではないのですが笑、とりあえず学生→社会人になるにあたって気持ちを切り替えるうえでも、スタンダードなものを読んでおくとよいと思います。

入社1年目の教科書

もはや超有名な、ライフネット生命元社長の岩瀬大輔さんが書いた社会人1年目の方に向けたビジネス本。

 入社1年目の教科書

岩瀬さんは開成→東大→ボストンコンサルティング→ハーバードと向かうところ負けなしの経歴ですが、内容的にはどの会社の新人でも読めるものになっています。自己啓発はこれ1冊でOKではないかと思います。

これからの会社員の教科書

こちらはどちらかというと、新人というよりも中堅に近くなってきた方におすすめかも。

これからの会社員の教科書 社内外のあらゆる人から今すぐ評価されるプロの仕事マインド71

「入社1年目の教科書」よりも、ぶっちゃけ話が多く、やや刺激的かもしれません笑。

帯にもありますが、リクルートライブドア→LINE→ZOZOと時代を先駆けたベンチャー企業の中心を走ってきた方の書いた本なので、社会人スキルのアップデートとして面白い1冊でした。

未来の働き方を考えよう

「未来の働き方」というテーマですが、自身のキャリアプランや転職活動を、経済の流れや人口動態なども踏まえて考えることが出来る1冊です。

2013年に書かれた本なので、少し古い話やいまでは当たり前の価値観も出てきますが、それらの未来予想が当たっているか?という視点からも読むと面白いかも。

未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる

文庫本は1,000円以下で買えることが出来るので、そちらでの購入もおススメです。

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最後に…病院事務職のビジネススキルの現状

最後にちょっとだけ個人的な見解を。

残念ながら、病院事務業界は一般的な「民間企業」の界隈とは断絶している部分も多いのが現状です。そのために、今回紹介したような書籍や領域を自分の中で掘り下げている方というのはごくごく少数です。(ただ、野生の勘というか、鋭い視点を持っている方に多く出会うのもまた面白いところですが。笑)

幸いにも、私はこれまでの部署でこのようなことを教えてくれる先輩に出会って少しずつ成長することが出来ました。ただこればかりは運なので、会社に帰った後や休みの日に、少しずつでもいいので自分で勉強してみることがスキルアップで大切かなぁと考えています。

あとは、自分の中でのご意見番的な先輩を見つけて、その方と話す中で自分のアイデアや知識をうまくアップデートできるとよいかなと。この辺りはまた別の記事で書こうと思っていますが…。

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ということで、今回は「病院事務がビジネススキルを学ぶためのおすすめ書籍10冊」をご紹介してみました。

とはいっても、私もまだまだ勉強中です。 みなさまからもおススメの本があれば、ぜひ教えてください~