病院経営のヒント

初診オンライン診療の現在地点とこれから

2020年4月にコロナウイルス流行下で特例的に規制が緩和されたオンライン診療について、初診も含め原則解禁・恒久化していく流れの話が出てきています。 www.nikkei.com 2021/5/31に開催された「第15回オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関す…

病院におけるIT活用と人手不足問題について

「病院におけるIT活用の推進」 「病院における人手不足問題」 は、直近の病院運営において重要テーマとして取り上げられることが多いです。特に前者は『医療DX(デジタルトランスフォーメーション)』とも呼ばれ、医療界隈ではいろんなところで耳にする機会…

病院と派遣会社での関係構築について

自分が医事課に2年前に異動したタイミングで取り組んだのが、自部署の派遣職員の業務管理や採用・教育・勤怠管理でした。 ちょうど窓口業務がこれまでの委託化から派遣化に切り替わった時期での担当業務であり、仕事をするスタッフはそのまま変わらないとは…

2020年の医療機関経営に思う雑感

新型コロナウイルスの発生により、激動の1年間だったと思われる全国の医療機関。 まずそこに関わったすべてのみなさま、本当におつかれさまでした。 新興感染症対策への難しさはもちろんですが、それに伴う医療機関の運営・経営の在り方も大きく問われる1年…

退院当日の看護師業務を削減するカギは、退院前日の医師の業務にあった!

全国各地の医療機関での新型コロナウイルスへの対応が長く続く中で、特に最近叫ばれているのが「病棟看護師の疲弊」です。(病院内で働いている身からすると、コロナ関係なくもともと忙しい方々ですけど…という感じでもありますが。。) 特にコロナ患者を受…

臨床の意思決定とオペレーションの見直しは全く別物、という話

先日、こんなつぶやきをしました。 看護部の方に一言。「明日からこの運用にするから患者対応よろしくね!医師もそれでいいと言ってるから問題ないよ!」は止めろと言っただろーーー。— 病院で働く事務職員 (@medical_admini) 2020年11月6日 いや、別に看護…

済生会熊本病院のオンライン地域連携勉強会に参加してきました!

Twitter上で以前話題になっていたのですが、2020年10月30日にオンラインでの地域連携勉強会である『未来連携フォーラム2020DX』が開催されました。 \連携医療機関の皆様へ御案内/2020年10月30日(金)19:00より『未来連携フォーラム2020DX』を開催いたします…

コロナ後の面会制限による影響を考える

新型コロナウイルスの流行下で病院が最も恐れていることのひとつが、院内感染の発生です。 病院側と外部の来院者との接触を減らすための取り組みとして、3月~4月にかけて、「患者さんとの面会を原則禁止」とする医療機関がほとんどになりました。流行の最中…

マスク問題から考える医療機関のサプライチェーン管理

2020年5月12日付の日経新聞の一面に、こんなニュースが載っていました。 www.nikkei.com 概要としては以下のような内容の記事です。 医療関連品の海外依存の高さが日本の医療体制の弱みとして浮かび上がっている。後発薬の原料では5割を輸入に依存しており供…

病院事務職が委員会運営を真面目にやるべき理由

1か月くらい前に、「病院運営における委員会の役割」という記事を書きました。 www.medical-administrate.org 簡単に内容をおさらいすると、 病院における委員会では、各部署から横断的にメンバーが選抜され、テーマごとに討議をして、院内全体の業務に関わ…

病院運営における委員会の役割

病院には、各部署での業務以外に、「委員会」という業務があります。 外から見える「病院運営」は、医師が診察や治療をして、看護師が病棟や外来で患者さんのケアにあたり、事務は患者さんへの請求回りの仕事をして…、といったように部署ごとに分かれた仕事…

病院が新規サービスを導入する際の意思決定プロセス

医療ベンチャーの方とお会いする際に、「自社のサービスを病院に導入するにあたって、どのようにして病院の中の人にアプローチしていくのが一番効果的ですかね?」という話になることがあります。 よくよく考えると病院=臨床のイメージが強い一方で、具体的…

病院の経営企画室の役割とは?

「経営企画室」。なにしているかよく分からないけど、なんだか経営の中枢にいてカッコいい感じがします。 病院にも「経営企画室」という部署があります。「医事課」とか「施設管理課」のような、仕事名が部署名になっている部署と違い、「経営企画室」は、一…

医療機関におけるマーケティング戦略を考える③:市場地位別の生存戦略

前回までのおさらい マーケティングの4つのPとは、Product(製品)、Place(流通のチャネル)、Promotion(顧客との情報のやり取り)、Price(価格)を指す。 4つのP を組み合わせることを、「マーケティングミックス」と呼ぶ。長期的な成功を持続するため…

医療機関におけるマーケティング戦略を考える②:ターゲット市場の選定

前回記事のまとめ 〇マーケティングの4つのPとは、Product(製品)、Place(流通のチャネル)、Promotion(顧客との情報のやり取り)、Price(価格)を指す。 Product(製品):自院の診療科や疾患の得意分野、医師の専門性や人数、患者の受け入れ体制など…

医療機関におけるマーケティング戦略を考える➀:医療における4つのP

先日アップした「急性期病院における医療連携室の役割と今後の課題」の記事は、ありがたいことに多くの方からリアクションをいただけました。 www.medical-administrate.org 医療連携室の業務やその重要性は、記事の中でお伝えできたかなと思っていたのです…

新卒採用でのミスマッチとその改善策

私が勤務する病院では、自分の同期も含め、事務職として入職した3~8年目くらいの若手・中堅世代の人たちが立て続けに辞めていくという現象が起きていました。 転職理由は人によって様々でしたが、「思っていた職場環境と違った」「働き続けていてもキャリア…

公立病院の独法化がもたらす病院経営への影響とは?

12/3に、東京都にある8カ所の都立病院を、独立行政法人に移行するというニュースがありました。 www.nikkei.com 今年の9月に発表されて大きな話題となった「再編の検討が必要な公的病院リストの発表」と併せて、公立病院の運営が大きく変わろうとしている転…

急性期病院における医療連携室の役割と今後の課題

急性期病院の経営において、最も力を入れるべき施策の一つが「新規入院患者の獲得」です。 現在の医療制度においては、医療機関の特性に応じて求められる機能が分かれています。急性期病院には、「急性期(すぐに治療が必要)の患者に対し、状態の早期安定化…

大病院における外来の待ち時間問題を考える(解決策編)

前回の記事はこちらから。今回は解決策編です。 www.medical-administrate.org 前回記事のおさらい ・病院の待ち時間には、大きく以下の3種類が存在する。 病院に来るまでの待ち時間 病院に来てから診察を受けるまでの待ち時間 診察が終わってから帰宅するま…

大病院における外来の待ち時間問題を考える(問題整理編)

入院機能を持ち、入院につなげるための外来診察を行っているような病院(いわゆる「地域の大病院」と言われるような医療機関)の患者サービスにおける問題の一つが、「外来における待ち時間」です。 恐らく、どの病院でも外来運営の最も大きな課題の一つとし…

台風の日の病院運営を考える。

今年は関東圏を大きな台風が直撃し、計画運休もこれまでにない大々的なレベルで、事前にアナウンスされて行われるようになりました。 社会全体として、台風の日は国民の身の安全のために休業しましょうという文化が出てきたのは、日本全体がいい方向に変わっ…

「THE TEAM」を読んで考えた、病院の組織マネジメント

医事課に異動してからは、「ヒト」に関わる仕事が多く、部署内の効率的な業務体系だったり、コミュニケーション方法を考える機会がとても増えました。 今までの社会人人生で考えたことのない範囲だったので、手探りの中での仕事が続いていますが、これを機に…

業務委託と派遣の違い

医事課に異動して3ヶ月が経ちましたが、通常業務以外に、私の部署で働かれている派遣職員の方の窓口役の業務を担当させてもらっています。 私が以前医事課にいた時は「委託業務」の契約形態だったのですが、病院の方針などもあったのか現在は「派遣」という…

「病院事務職」の仕事内容と呼び方を考える

先日、知り合いの方と一緒に食事をしているときに、「病院の事務職」っていう言葉をもっと的確に、カッコよく表現できないものなのか?という話になりました。 確かに、友人に「病院で事務職をやってるんだけど…」と話しても「何やってるの?」と聞かれるこ…

医療機関における未収金対策の基本

医事課で日々患者請求に関わる方々にとって、ストレスフルな業務が「患者への診療費請求の対応」だと思います。 病気で弱っている患者さんと支払いの話をするのには気を遣う一方で、未払いなく帰ってもらうことが病院としては必要なので、医療機関にとっては…

病院における火災対策

前回の記事では「病院における災害対策」を取り上げましたが、今回は「火災対策」を取り上げたいと思います。 火災対策と災害対策は別物 前回の記事からの再掲ですが 、もう一度火災と災害の違いをまとめておきます。 災害…対象は「地震」「洪水」「テロ」な…

病院における災害対策

現在は医事課で働いている筆者ですが、前部署では院内全体の病院の品質管理に関わる仕事に携わっていました。その中でも、「施設の安全管理」には施設課や災害対策委員会の方と一緒に深く関わらせていただいたので、その経験を関わらせてこのブログでもシェ…

病床稼働率を上げる秘策は…シンプルな方針を徹底的に実践すること。

今年度になって、ありがたいことに色々な病院を見学させていただく機会が増えています。 そんな中で、500床を超える急性期病院で病床稼働率が100%近い病院を見学させていただきました。 病院経営の一番の稼ぎどころは「入院診療」で、入院収入は患者単価×ベ…

酒場の病院経営論

タイトルそのまんま、飲み会とかで聞いた話を忘れないようにまとめてみました。(一部酒場じゃないところもあり) 患者のボリュームゾーンはどこか? 病院として、どこの疾患・診療科の患者を多く集めていくべきか?というテーマです。 一つの区に10000人の…