医療マネジメント学会@仙台に参加してきました

仙台で開催された、第27回医療マネジメント学会学術総会に参加してきました!

色々と感じたことを忘れないよう、ブログ記事で振り返りをしようと思います。

賑わいにびっくり!

失礼ながら、想像の3倍くらい人がいた印象でした。こんなにも「医療マネジメント」に関心のある方々がたくさん集っていることにびっくりです。

今回は会場が二つにまたがっていたこともあって移動が多かったのが難点ですが、それでも本当に多くの演題に触れることができて、改めて「医療マネジメント」という話題の裾野の広さを知ることができました。

 

またとある医師の方とお話しした時に、医療マネジメント学会は活気があって、参加者同士の関係が良い意味でフラットで良いね、ということを聞きました。

臨床系の学会と違い、テーマも多種多様で、かつ初見でも理解しやすい日々の業務改善の話題が多い中で、お互いを尊重して、知りたいと思ったら素直に教えを請うことのできる雰囲気の学会なのかもしれません。

 

演題について

私は、地域連携や病院運営の演題を中心に回らせていただいたのですが、それらの演題発表は非常に充実している一方で、バックオフィス系の業務や支出管理をする部門の発表がやや不足していたように感じました。

 

「医療マネジメント」=病院経営・運営、という位置付けとするならば、

・人事労務

・財務・経理

・高額医療機器の購入

・診療材料の管理

・施設の更新・管理

などの辺りの演題がもっと多くあったり、プログラムも細分化されていると良いのかなぁというのは思った次第です。

 

また、会場でお話した方から聞いた話で確かになと思ったのは、最近だと法人内に医療介護施設を抱えるところも増えてきている中で、本当は公的介護施設老健・特養など)の運営までスコープに含めた方が、より包括的な話題提供になるのでは、とも感じました。

似たような学会も複数ある中で、ひとつの学会でどこまでテーマを抱え切るかは難しいところですが、一般演題ももっと「医療機関の経営・運営」に絞った尖った内容にしていっても良いのでは?というのは思うところです。

 

学会活動の意義

医師や看護師の方など、学会参加がその職種の認定資格とリンクする意味合いも持つ学会とは異なり、「医療機関の経営・運営」に関わることにはライセンスが必要なく、ある意味で自由演技の仕事です。

そんな医療機関の経営・運営というテーマにおいて、「学会活動の意義ってなんだろう?」というのをいろんな演題を聞いている中でふと思いました。

 

一番の意義としては、日々の業務に対して「振り返り」と「アウトプット」の機会を作り、自身の仕事ぶりを客観的に見つめ直したり、振り返りの中で改善成果をどのように出すかのプロセスを改めて考えることがあると思います。

 

また、それを外部の方に見ていただく、また自身でも外部の取り組みを吸収する機会は、仕事のモチベーションアップにつながります。

私も、もう10年位前ですが、若手の時に上司から薦められて学会発表をしたことは今でもよく覚えています。病院職員は99%が内勤業務なので、初めての出張で、夜には先輩と飲み会をしたことも良い思い出です。

 

ただ一方で、この情報がきちんとストックされて、来週からの仕事に次に繋がっているのか、、と言われるとちょっと別な話な気もしています。

演題発表やポスター発表も広い会場の中で、短いプレゼンテーションの中で文字を追いきれずに進んでいくこともしばしば、、

本来は企業秘密である運用ノウハウや成功事例を惜しげもなく紹介し合う「学会報告」という活動は、医療業界が誇る素晴らしい文化だと思うので、この辺りが日々の仕事の改善サイクルに乗っかってくると、もっともっと業界全体がよくなるのではないか、と思っています。

 

ちなみにそれで言うと、

・時事ネタに対するディスカッション(東北であれば、病院統合の話題が最近出たばかりですね)

・「〜〜の職種/ 部署限定」みたいなワークショップや交流会

・来場者参加型でのQAセッション(インスタライブ的な)

みたいな企画とかも混ざってくると、双方向でのコミュニケーションが促進されたり、社交の場としての学会の意義も深まってくるのかもしれませんね。

 

番外編

今回の学会では、いろいろな病院の方とリアルで交流や情報交換をさせていただくことができました!

Xやブログを頑張ってて良かったなと改めて思いました笑。

また、会った方に「Xのまとめ記事楽しみにしています!」と口を揃えて言っていただいたので、こちらは引き続き頑張って書き続けたいと思います…!

 

あと初日の夜の飲み会でご一緒した方がおっしゃっていたのですが、同じ悩みを感じながらも前を向いて仕事をしている人たちが全国にいて、困ったことがあれば隠し合わずに教えあう/励まし合う文化があるのが医療業界の良いところだなと思います。

医療介護は各地域で最適に提供することが求められるので、一つの病院だけが独占して成果を上げることに本質的な意味は少なく、そういった位置付けでもこういう学会活動には価値があるようにと感じます。

 

つらつらと書いてきましたが、自身の今の仕事につながるヒントや情報も多く得つつ、これからのキャリアについても考えるきっかけとなる非常に良い機会になりました。

 

今回会場でお会いできた方、ありがとうございました。

できなかった方とは、またどこかでご一緒する機会があれば嬉しいです。

 

*下の写真はサブ会場?の仙台国際センター前にて。周りが緑に囲まれて気持ちの良い場所でした